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技術士の技事録

情報工学部門の技術士が、IT技術動向、資格対策等を、勝手気ままに語ります。

技術士第一次試験適性科目 平成21年度 Ⅱ-6

技術士試験 一次試験 適性科目

問題

工学系学協会の倫理規程には,「技術者は,公衆の安全,健康,福利を最優先する」という文言,ないしこれと類似する表現が用いられている。この文言は,もとは全米プロフェッショナル・エンジニア協会(NSPE)によるものであるが,日本の工学系学協会もこの文言ないし思想,考え方を何らかのかたちで取り入れている。そこで,この文言ないし表現に関するア)〜エ)の記述について,正しいものは◯,誤っているものは×として,適切な組合せを①〜⑤の中から選べ。

ア)「技術者は,公衆の安全,健康,福利を最優先する」とあるが,「最優先」というのは非常に厳しい。そもそも,「公衆の安全」とは何か,「公衆の健康」とは何か,「公衆の福利」とは何か,と考えてみても,答えは簡単には出ないだろう。従って,この文言は建前であることを暗にほのめかしている。
イ)「技術者は,公衆の安全,健康,福利を最優先する」という文言は,理想を述べているのであって,現実の世界のことを言っているのではない。実際,技術者の第一の責務は,元来,公衆に対するものではなく,雇用者と取引先に対するものなので,公衆の安全と雇用者への責務の二者択一の場面に出会ったときには,雇用者への責務を優先すべきである。
ウ)「技術者は,公衆の安全,健康,福利を最優先する」という文言には注意が必要である。「最優先する」とあるが,「常に最優先する」とは書かれていない。従って,それらを最優先しないことがあったとしても倫理的には問題ない,ということが意味されている。
エ)「技術者は,公衆の安全,健康,福利を最優先する」と言われる場合の,公衆とは,「よく知らされた上での同意」(informedc onsent)を与えられるべき人のことである。従って,この文言には,技術者が安全な製品を作るということだけでなく,公衆に対して説明を行い情報提示する責任が合意されている。

選択肢

 
×
× ×
× × ×
× × × ×

 

答え

 ④

解説

ア)公益確保は建前ではないため、不適切です。

イ)公益を最優先にすべきであるため、不適切です。

ウ)記載がなくとも最優先すべきであり、不適切です。

エ)適切です。