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技術士の技事録

情報工学部門の技術士が、IT技術動向、資格対策等を、勝手気ままに語ります。

技術士第一次試験適性科目 平成23年度 Ⅱ-3

技術士試験 一次試験 適性科目

問題

いくつかの大学の入学試験を受験した予備校生が,試験時間中に携帯電話を用いてカンニングを行う事件が発生した。その手口は,試験の問題文をインターネット上の質問サイトに投稿し,回答を求めるやり方だった。科目は英語と数学で,新聞報道によると4大学の入試で合計11回の投稿を行い,そのうちの10回に対して質問サイト上で回答があった。最も速い回答は投稿の3分後になされたとのことである。

これらの大学から相次いで相談を受けた警察は,偽計業務妨害罪(注)で捜査し,19歳の少年を容疑者として逮捕した。入学試験という大学の「業務」を,不正な手段を用いて妨害したというのが,逮捕理由である。この事件は,大学の試験監督が不行き届きだったのではないかとか,高度情報社会になっているのだから入試は携帯電話を使えない部屋で行うべきといったことを含む,さまざまな議論を引き起こした。

(注)偽計業務妨害罪については刑法(233条)で次のように定められている。
「虚偽の風説を流布し,又は偽計を用いて,人の信用を毀損し,又はその業務を妨害した者は,三年以下の懲役文は五十万円以下の罰金に処する。」

この事件に関する次のア)〜エ)の記述の妥当性を,社会的通念に照らして判断し,妥当と判断されるものを◯,そうでないものを×として,適切な組合せを①〜⑤の中から選
べ。

ア)入学試験とか技術士第一次試験等の試験制度は,その受験者を共通した一定の制約条件のもとで公明正大に比較選考することを前提にして成立しているので,この前提条件を脅かすカンニングのような行為は認めてはならない。
イ)この事案は人の命を奪ったり傷つけたりは一切していないし,物を盗んだわけでもないのだから,犯罪として問われることはない。
ウ)カンニングをやってはならないという考え方はあるが,見つからない場合高得点を取れるメリットは大きいし,見つかって非難されるリスクは自己責任で負えばよいので,受験生の自主判断に委ねられるべきである。
エ)携帯電話とインターネット上の質問箱を使ったカンニングは,20年前にはありえなかった。新しい技術は新しい行為を可能にするので,そのうちの不適切なものは法律などのルールを整備することによって規制しなければならないが,個人,職能集団,組織などのさまざまなレベルで,法以前に持つべきものとしての倫理観を醸成することが重要である。

選択肢

 
× ×
×
× ×
× ×

 

答え

 ⑤

解説

ア)適切です。

イ)偽計業務妨害に当たる可能性があるため、不適切です。

ウ)カンニングは許されざる行為のため、不適切です。

エ)適切です。