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技術士の技事録

情報工学部門の技術士が、IT技術動向、資格対策等を、勝手気ままに語ります。

技術士試験はどう変わる?(2018年の制度変更)

 昨年末(平成28年12月22日)に文部科学省より、かねてより議論されていた今後の技術士制度(試験制度を含む)について、具体的な変更案が公表されました。そこで、試験方法の変更点を中心に、ポイントを整理したいと思います。
 なお、これは平成30年度(2018年度)より変更を予定しているもので、平成29年度(2017年度)については、従来通りの制度で実施されます。すでに本年度の試験大綱は技術士会サイトに公表されていますので、今年受験される方はそちらを参照ください。

今後の技術士制度の在り方について(抜粋)

 まずは、公表資料からポイントを抜粋すると、次の通りです。

  • 第一次試験の専門科目については、共通化し、5つ程度のグループ(系)ごとに行う。
  • 第二次試験の必須科目については、試験の目的を考慮して現行の択一式を変更し、記述式の問題とする。
  • 第二次試験の選択科目については、専門的知識に基づく大くくりな構成(96科目➡︎69科目)とする。
  • 情報処理技術者試験高度試験及び情報処理安全確保支援士合格者に対して、情報工学部門第一次試験専門科目を免除する。
  • 技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」を策定する。
  • 技術士資格において、一定の年数ごとに更新を行う制度を導入する。

 以下、詳しく見ていきましょう。

試験制度の変更点

部門共通

第一次試験専門科目の共通化

 現在、第一次試験の専門科目は、部門ごとに行われていますが、基礎的知識を重視する考えのもと、類似部門をまとめて実施することになる見込みです。
 具体的には、以下の5つの系にまとめる方向で進んでいます。

  • 機械・システム系
  • 電気電子・情報系
  • マテリアル系
  • 建設系
  • 環境・生物系

 実質的に、試験範囲が拡大する可能性がありますので、可能であれば制度変更前に合格しておいた方が良いかもしれません。

第二次試験必須科目の筆記化

 論文が苦手な方には悪いニュースかもしれませんが、選択式だった第二次試験必須科目が記述式に変更になります。ただ変更というよりは、記述式に戻ると言った方が適切かもしれません。
 第二次試験必須科目は、以前から択一式になったり記述式になったりと、数年単位で変更されてきた経緯があります。今回の変更も平成24年までのスタイルに戻るとイメージです。

 具体的な試験方法、試験時間、配点は下表のようになります。試験時間の合計(5.5時間)は、現在と変わりませんが、必須科目の論文化と、選択科目の統合(現在は2時間ずつ2回に分けて実施)されることで、かなり疲れる試験になるでしょう。

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第二次試験選択科目の見直し・集約

 現在の第二次試験選択科目は、全部門を合計すると96種類ありますが、これらを大幅に見直し、69種類に統合されることなります。またそれに併せ、名称や内容の変更が多く行われます。
 具体的にはこちらを参照ください。

情報工学部門

第一次試験専門科目の免除

 情報工学部門の技術士補を目指す方には朗報です。情報処理技術者試験の高度試験または来春より実施される情報処理安全確保支援士の合格者は、第一次試験専門科目が免除されるようになります。
 これを機に、情報工学部門の受験者が増えてくれれば嬉しい限りです。

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第二次試験選択科目の見直し

 情報工学部門においても、第二次試験選択科目の見直しが行われましたが、名称の変更のみです。厳密には、各科目の内容説明についても見直されていますが、ほぼ変わらないと考えていいでしょう。

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試験制度以外の変更点

 ここまで、試験制度の変更点について紹介しましたが、現役技術士や合格者にも影響のありそうな情報もありました。

CPD(継続研鑽)義務化?

 「技術士資格においても一定の年数ごとに更新を行う制度を導入することを検討する」とのことで、具体的には決まっていないようですが、資格維持に一手間かかるようになるかもしれません。
 予想するに、「指定の研修・セミナー受講」、「更新試験の受験」、「レポート提出」などの制度が考えられますが、何にしても技術士を目指す方が減少しないよう配慮してほしいものです。

コンピテンシーの策定

 これは、試験にも関連することですが、技術士資格の国際的通用性を確保する観点から、国際エンジニアリング連合の「専門職として身に付けるべ き知識・能力」を踏まえ、「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」を策定するとのことです。
 情報工学部門にとっては、ITSS(ITスキル標準)のようなものができると考えればイメージしやすいのではないでしょうか。

関連情報

参考資料

この記事を記載するにあたり、参照した資料・サイトは以下です。

文部科学省サイト(科学技術・学術審議会技術士分科会)
技術士会サイト
情報処理推進機構(IPA)サイト

試験対策

当サイトでは、技術士試験対策情報を提供しています。どうぞご利用ください。

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