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技術士の技事録

新米技術士が、IT技術動向・高度資格試験対策等、現役SE向け情報を発信します。

SA H23秋 午後Ⅱ 問2

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システムテスト計画の策定について

 システムアーキテクトは,システムテストの直前だけではなく,様々な局面でシステムテスト計画についての検討を求められる。その計画の策定において,対象業務の重要度や業務特性を考慮しながら,障害発生時の対応,オンラインやバッチのピーク時処理など,テストの重点確認項目を明確にする。重要度や業務特性を考慮した重点確認項目には,例えば,次のようなものがある。

  • 銀行のATMでの取引業務や小売業のPOSでの売上管理業務など重要度が高く,障害発生時にも一定のサービスを継続しなければならない業務の場合,円滑に縮退運転に移行できること
  • 株式の取引業務など処理量が極端に変動する業務の場合,想定する最大のデータ量を処理できることに加え,変動するデータ量にも適切に対応できること

 システムテストでは,本番と同じ構成をテスト環境として構築し,十分なテスト期間を設定することで,システムの品質を確保することが望ましい。しかし,一般的には期間や費用などに制約があるので,その中で効率よくシステムの品質を確保するシステムテスト計画を策定することが重要であり,例えば,次のような工夫を行う。

  • 限られた期間で,網羅性の高いテストを行うために,月次処理に続けて年次処理を実施できる日付を設定して,テストの準備工数を削減する。
  • 限られた費用で,多くのテストケースを実行するために,自動化ツールを採用して人件費を削減する。

 あなたの経験と考えに基づいて,設問ア〜ウに従って論述せよ。

設問ア

 あなたが携わったシステムテストにおいて,対象業務と対象システムの概要,及び期間や費用などの制約について,800字以内で述べよ。

設問イ

 設問アで述べたシステムのシステムテスト計画を策定する際に,あなたは,どのようなテストの重点確認項目を設定したか。考慮した業務の重要度や業務特性とともに,800字以上1,600字以内で具体的に述べよ。

設問ウ

 設問イで述べたシステムテスト計画の策定において,制約のある中で効率よくシステムの品質を確保するために,あなたが重要と考え工夫した点について,600字以上1,200字以内で具体的に述べよ。

 

IPA公開情報

出題趣旨

 システムアーキテクトは,システムテスト計画の検討において,対象業務の重要度や業務特性を考慮しながらテストの重点確認項目を設定する必要がある。一般的に期間や費用などの制約があるので,制約の中で効率よくシステムの品質を確保するシステムテスト計画を策定することが重要である。
 本問は,システムテスト計画を策定する際に,どのような業務の重要度や業務特性に基づき,どのようなテストの重点確認項目を設定したか,具体的に論述することを求めている。また,期間や費用の制約の中で効率よくシステムの品質を確保するために,重要と考え工夫した点について,具体的に論述することを求めている。論述を通じて,業務の重要度や業務特性及びプロジェクトの制約を踏まえたシステムテスト計画の策定能力を評価する。

採点講評

 問2(システムテスト計画の策定について)では,具体性のある論述が多く,多くの受験者がシステムテストを経験していることがうかがわれた。一方で,システムテストの計画の策定についての論述を求めたにもかかわらず,システムテストの実施についての論述に終始するものも見られた。設問では,業務の重要度や業務特性についての論述を求めたが,業務について論述せず,システムの説明やシステムテストの経緯・経過の説明に終始している論述が多く見られた。また,制約がある中でどのように品質を確保したかについての論述を求めたが,制約内容の記述がないものや,制約と品質確保の工夫が対応していないもの,プロジェクトの制約とシステムテストの制約を混同しているものなどが散見された。